2017年前半の日々

2017年6月24日

 

 

今回は初めての方が3人も来て下さいました。このホームページを見て参加された方もいて、ちょっとびっくり。

 

軸は「時々勤めて払拭す」

 

この言葉はその前後の言葉から、煩悩を常に払いなさい、ということのようですが、初心に帰るような新しい気持ちを込めて選びました。

 

花はなでしこと虎の尾です。

 

テーブル茶道をやっていたけれど、やはり畳の上でやってみたいのでそういうお稽古を始めましたという方、若い頃やって中断していたので再開したが、厳しい先生で、楽しいお茶もやってみたいと来て下さった方、やったことはないけれど、お茶に興味があるという方、そんな方々が初参加でした。

 

 

主菓子は6月なので水無月、氷を表す三角形と無病息災を願う小豆のお菓子ですが、今回はさらに栗が入っているというスペシャルバージョン。

 

たまたまデパートに1週間だけ出店とい秋田県角館の珍しいお菓子でした。出会えてラッキー。

 

 

干菓子は夏らしいかわいい金魚のお菓子と、これも夏らしいワサビのお菓子玉だれ。私の先生がお好きだったのを思い出します。

 

まもなく先生の一周忌です。楽しくなければお茶ではない、という方でしたので、その教えが今に生きていると感じます。

 

初めての方に薄茶を点てていただきました。ちょっと苦戦したかな。他のお客様が自ら教えて下さました。見るとやるとでは大違いですね。

2017年5月23日

 

今日はお客様が少ないので、点心にして私も席に入れていただくことにしました。

 

花はベル鉄線、小ぶりで可愛らしい。点心で炭点前をしないので、香合を飾りました。

 

 

1時間ほど遅れるお客様がいらしたので、八寸を先にお酒を少々いただきながらお待ちしました。

 

向付もお椀も一度に運べるように、横長の足付きのお盆です。

 

いつも茶席の中は賑やかで、時には爆笑も聞こえ、何の話かしらと思っていました。今日は席に入れていただいて、どんなお話がでるのかな、と思っていましたが、今日のお席は比較的しずかでした。なぜだろう。

 

 

主菓子の銘は「芍薬」ちょうど季節の花です。先日、お茶を濾さない方が香りが良いという意見を何人から聞いたのでやってみましたが、大失敗。ダマだらけでした。事前に試してみないで、ぶっつけ本番でお客様を実験台にしたのでした。すみません。

 

それでも美味しいと言ってくださる方もいて、やさしいなあ。ありがとうございます。

 

 

八橋の絵のお茶碗でしたので、干菓子はカキツバタと流水で。

 

薄茶気は菊唐草が浮き彫りになったもの。浮き彫りというより黒漆で描いたものでしょうか。

 

初めてのお客様がお二人でしたが、楽しんでいただけたでしょうか。

 

2017年3月19日

 

7月に来て下さった染織家の嘉本さん。その時にスカーフをオーダーした方たちが、出来上がったスカーフをしてきてくださいました。作家を囲んでパチリ。

 

嘉本さんは5月に第2子誕生予定と、お腹が大きいなかいらっしゃいました。今はお腹がつかえて織機が使えないとのこと。

 

小さなお子さんを育てながらの作家活動ですが、将来が楽しみです。

 

掛けたのは孟浩然の春暁の一節。「夜来風雨声」の文字と「花落知多少」の部分は絵で表現したもの。鳥も見えるという声もありました。「処処聞啼鳥」ですね。

 

シラウオやタケノコ、フキなど春の食材を多少使って、春らしい気分に。亭主が長時間の正座が難しいので、ご挨拶後の食事はテーブルにしました。

 

 

濃茶は再び和室へ。主菓子は「菜の花」

人数も少なかったので、水指は小ぶりの見立ての砥部焼、茶器も小ぶりの信楽の中海としました。仕服についてはまた専門家から織り方のお話を伺ったりしました。

 

 

薄茶は再びテーブルで。前日に京都から戻られたばかりというお客様のお持たせの抹茶の生八橋と、魚やタコが姿のまま焼きこまれている薄いお煎餅。味はともかく見た目が面白い高松のお土産です。

 

 

最後に全員で記念撮影。染織のお話が詳しく聞けたようですが、残念ながら私は切れ切れにしか分かりませんでしたが、お客様同士の会話が弾んで何よりです。

 

植物の染料は、ちょっとした金属などにも反応して、金属のさおに干したらその部分だけ色が変わってしまうようなこともあるそうです。微妙ですね。お話を伺うとますます興味がわいてきました。

 

 

2017年2月19日

 

ひな祭りも近いので、レトロなこけしのお雛様を飾りました。

 

大分傷んでいますが、表情がやさしくて可愛らしい。

 

 

軸も今の季節ならでは。

 

「春風に花のつぼみが鳥のくちばし(嘴)のようにふくらんでいる。」

 

花々が開く春を迎えるのも近いことが感じられます。

 

早春らしい食材で、食事を差し上げました。ホタルイカとあさつき、菜の花、ウド、真子など。

焼き物のお皿は備前の金重有邦のゆう工房の薄手の火だすき。よく来てくださるコレクターの方の提供です。ご本人は来られずお皿だけ参加でした。備前とは思えない薄さと軽さです。

 

 

主菓子は「早蕨」という銘ですが、言われてみればそうかも、という姿。一つずつ違って、それが手作りらしくて良いと言ってくださる方も。別に私が手作りしたわけではありません。お菓子屋さんです。

味は良いのですが、見た目がイマイチでした。すみません。

 

堅手のお茶碗の濃茶がとってもきれい、とお客様がおっしゃいましたが、気づいた時にはいただいてしまった後でした。せめて名残の写真を。

 

左の干菓子は冬のお気に入り、盛岡の「大吟醸ぽっ」盛岡の知人も知らなかった隠れた銘菓ですね。右は京都老松の寒紅餅。甘いだけでなくお醤油かお味噌との複雑な味わいでした。

 

今回も賑やかに話が弾みました。亭主は長時間の正座ができず、薄茶はテーブルで。膝はお茶のせいではなく、アウトドアのせいなのでした。