2019年12月29日

 

2019年最後のうさぎの会はOさんのご亭主で、炉の流れで行いました。

 

席入りの頃はまだ明るく、時間がたつにつれて暗くなってきて、ろうそくの灯が思いのほか明るく感じられてきました。

 

汲出しはお正客に。正客兼末客です。

 

道具組や懐石は22日とほぼ同じです。前回忘れてしまった前茶もやりました。22日は冬至だったのでカボチャを使いましたが、今回は里芋に変えました。

 

 

主菓子は椿。

 

今回は続き薄茶でしたので、最後の道具と手燭の扱いが分からず、みんなで暗い中、本を見たり記憶を呼び起こしたりしました。

 

ご亭主は裏千家でしたので、濃茶器、茶杓、仕服、棗を一度に持ち帰ります。左手に仕服を乗せ、その上に茶入れ、茶入れの肩に親指をかけ、右手で茶杓を握りこみ、棗を上から持ちます。

 

茶道学会では濃茶器と茶杓を取り込んだら先に拝見し、棗と茶杓が拝見に出されて正客が棗を取り込む時、そのあとに濃茶器などを返します。亭主は道具を引きながら返されたタイミングで濃茶器をひきます。このときは挨拶はありません。正客は棗と茶杓を返して亭主がとりに出たときに、濃茶器などについても一緒に尋ねます。

 

2019年12月22日

 

1年の最後は夜咄で。

 

軸は年末にふさわしく「千秋楽」

ちょうど冬至の日でしたので、柚子の絵もぴったりでした。

 

花はバラ(スカイフルスターズ)とカンガルーポー。

 

藪ノ内流の方がお2人いらっしゃったので、いろいろ教えていただきました。

 

向付はヒラメのコブ締め、汁は寒い時期なので酒粕を入れてみましたが、あまり分からなかったかな。入れ方が足りなかったでしょうか。

 

煮物椀はカニ真薯。真薯のレシピは卵白を使いますが、先日あるお店で真薯に卵黄を使うと言っていたので、今回は全卵を使ってみました。案外うまくいったような気がします。

 

焼きものはブリの幽庵焼き、強肴は冬至ですのでカボチャ、お正月が近いのでクワイとエビ。写真を見ると彩りが寂しかったですね。

 

 

主菓子は冬至にちなんで南瓜饅頭。

 

濃茶では楽茶碗を使ったので、古帛紗は出しません。藪ノ内の方は大袱紗(出し袱紗)を横に二つ折りをした上に茶碗を乗せ、左右から袱紗で茶碗を包むようにして飲まれました。次客にはお茶碗だけ送り、各自自分の袱紗を使います。

 

藪ノ内流では楽茶碗はほとんど使わないそうです。武家流では楽は使わないところが多いように思います。

 

 

 

薄茶は藪ノ内の方に点てていただきました。なかなか拝見する機会がないので、皆さま興味津々でした。

 

建水を持ち出す時、右手で柄杓と蓋置を、左手に建水を持って入ります。千家流では持ち帰る時の形です。座る位置では1足引きそろえて座ります。藪ノ内というと思い浮かぶのが棗を拭く袱紗を左肩のあたりから大きく動かすこと。

 

皆さんが感嘆したのがお茶の点て方とその泡のきめ細かさとふんわり感。茶筅は四指をそろえて持ち(天目茶筅の扱いのように)、手首は動かさず肘から動かすとのこと。手首を動かすと先生から注意されるそうです。千家流では手首のスナップをきかせるのと対照的です。

 

薄茶には必ず後見がつくそうです。濃茶はつかないとか。お茶が点つと後見の方が取り次いでくださいます。

 

最後に釜に水を差すのは1杓か3杓、そして建水を下げる時はずっと後ずさりします。建水をお客様に見えないようにするためだそうです。広間だったら大変そうだな。折れ曲がりの席でも同じようにするのでしょうか。

 

拝見品は末客が茶道口に返し、亭主が拝見に出した棗を取り上げたら棗について尋ね、茶杓を取り上げたら茶杓について尋ねるそうです。問答が済むと亭主は取り上げた道具を膝脇に置いて一礼して終わります。

 

続いて裏千家の方にもお点前をしていただき、今度は藪ノ内の方に見ていただきました。

 

お互いの違いを教えあって、楽しく過ごしました。他流のお点前を拝見することも少ないのに、直接いろいろ伺うことができました。ひとえに来てくださる皆さまのおかげです。ありがとうございました。

 

 

2019年12月6日

 

オーストラリアから一時帰国されている方お2人をお迎えしました。1年ほど前、マレーシアからメールをいただき、その後オーストラリアに移られてお茶のお稽古をされていらっしゃるそうです。

 

もうお一人、上田宗箇流の方もいらして、珍しいお点前を披露していただき、みんな興味津々でした。

 

今年もはや師走。1年の過ぎるのは早いもので、その1年を振り返る気持ちで「一年三百六拾五日」の軸をかけました。

 

花は早々と水仙です。

 

伊藤若冲のコレクターの方もいらっしゃって、若冲のお話も興味深かったです。

 

 

向付はキビナゴ、汁は里芋、煮物椀は里芋饅頭、ブリの幽庵焼き、粟麩と鶏と合鴨の団子、おまけでこんにゃくの味噌田楽でした。

 

 

炭点前での香合、炭道具が打ち出してあるものです。

 

皆さんがスマホで撮って画像を拡大して、その細かさにびっくりです。これまで何回も使いましたが、これだけ盛り上がったのは初めてです。

 

改めて羽の一本一本、菊炭の割れた様子、火箸の筋、環の先端の細さなど、ゆっくり鑑賞しました。

 

主菓子はお菓子屋さんでは「藪柑子」とありましたが、皆さんのご意見はクリスマス。

 

水指は王懐英の葡萄絵、茶入れは桶谷定一の京焼、茶碗は大樋ではないかとのお客様のお話ですが、謎の茶碗です。茶杓は大徳寺黄梅院の太玄作の「一期一会」まさにこの日にふさわしい銘でした。

 

 

薄茶はまず上田宗箇流の方にお点前をしていただきました。袱紗は右につけ、柄杓は左ひざの上に構えます。お菓子を取る時も、上田宗箇流は千家流の懐紙ではなく半紙を折って使うそうです。

 

お点前の動きは馬に乗っているように、とか弓を扱うように、と伝えられるそうですが、そっちの方が分かりませんね。でも教え方が武家流です。

 

なかなか拝見する機会がないので、貴重な経験をさせていただきました。かっこいい!という声も。

 

最後は置き水指にするそうです。引き続いて別のお客様にも点てていただき、いろいろな流儀の違いも楽しめました。

 

2019年11月10日

 

 

数年前に、母娘ご一緒の時にお目にかかり、染織家のお嬢さんには仕服をお願いしたりしていました。そのお母様がご友人をさそって来てくださいました。

 

お目にかかってから4、5年たつのではないかと思います。月日のたつ速さを感じましたので、「金烏急いで玉兎速やかに」の軸でお迎えしました。

 

お仲間は慶応大学の丸の内キャンパスで千宗屋さんの講座で知り合われたお仲間と、その講座を企画された方でした。なかなか充実した楽しそうな講座で、宗屋さんのビルの中の天空のお茶室にもお招きがあったという、うらやましいものでした。

 

 

その講座をきっかけにお茶を習い始めた方々もいらして、表千家流とのことでご飯を丸くしようと思いましたが、うまくいきませんでした。お詰めの方がさっと立ってお手伝いします、と言ってくださったので、遠慮なくお願いしてしまいました。図々しい私。

内容は11月5日とほぼ同じです。

 

 

主菓子は栗きんとん。

 

濃茶器は浅井竜介さんの織部、仕服はお嬢さんの嘉本ゆり子さん作。お母様は浅井さんの家庭教師だったそうで、古いお付き合い。浅井さんがゆり子さんに仕服を作ってみませんかとお声をかけたそうです。

染織家の嘉本ゆり子さんはただいま2人のお子さんの子育て真っ最中。最初にお目にかかった時は、まだお子さんがいらっしゃらなかったので、本当に月日のたつ速さを感じます。

 

11月5日にいらしたお客様の中に、以前ゆり子さんがうさぎの会に来てくださったときに同席し、彼女にオリジナルのスカーフをお願いした方々もいて、その話でももりあがりました。

 

 

 

干菓子はお持たせの名古屋の寒氷を添えました。

 

 

終わった後、全員で後片付けまでしていただき、大変ありがたかったです。

 

 

2019年11月5日

 

不順な天気が続いていましたが、ようやく秋らしい気持ちのいい日になりました。

 

開炉の季節ですが、うさぎの会は1年中風炉です。開炉の趣はありませんが、ゆったりとした時を楽しみました。

 

軸は「金烏急玉兎速」金烏は太陽を、玉兎は月を、すなわち日月の過ぎ去るのは早いというもの。花は蝦夷菊(アスター)、不思議なことに一つの茎に紫と白の2色の花がついています。

 

 

花入れは以前からあったもので出自が明らかではありませんでしたが、かなり肌理の細かい焼しめで備前らしい。九谷で焼物の職人をしていたという方もお客様で、そういった土の話などもしていただきました。

 

向付はしめ鯖に菊花、煮物椀は百合根饅頭、焼物はサワラの粕漬。新酒の季節を迎え、良い酒粕が手に入ったので、粕漬にしました。強肴は海老芋の煮物、味噌餡の生麩の笹巻、出し巻き卵です。

 

 

主菓子は季節の栗きんとん。濃茶は現代の作家もので、茶入れは浅井竜介さんの織部、仕服はただいま子育て真っ最中の嘉本ゆり子さん、茶杓は竹芸作家の松本破風、茶碗は中村康平さんの粉引き。

 

薄器は黒捻菊唐草吹雪、魚野自醒。大正生まれの石川の作家ですが、元九谷の焼物職人はご存じでした。これまで私自身もこの名前に出会ったことがなかったので、いろいろ教えていただけました。非常に上手な職人だったそうです。茶道具屋さんにはあまりないのでは、と言われました。確かに京都の塗り物などの骨董屋さんで見つけたものでした。

 

 

魚野自醒作

 

黒捻菊唐草吹雪

 

光の加減で菊や唐草が浮かび上がります。

 

最後はお客様にお薄を点てていただきました。

 

久々に自分で亭主をし、またお客様も4人でお話がはずみ、充実した会となりました。

 

2019年10月22日

 

台風の影響で雨風の強い中、7人のお客様が来てくださいました。

 

軸は円相。聚光院雪山筆。花はベルテッセンと吾亦紅、宗全籠に。香合は砧、鳴子の絵。

 

今回は表千家のDさんがご亭主。

 

最初のご飯は表流に丸くつけてくださいました。向付はブリと菊花。

 

煮物椀は里芋鴨饅頭、菊の花をたっぷりと。焼物はサワラの幽庵焼き、炊き合わせは高野豆腐、サツマイモ、味噌餡の生麩の笹巻。

 

 

主菓子は銀杏、冨久屋製。

 

表千家は煤竹の茶筅で、濃茶も薄茶も同じ茶筅を使うとのことでした。煤竹の茶筅はありませんでしたが、普段から白竹でお稽古しているからということで、白竹の数穂でお願いしました。きれいに練られたお濃茶でした。

 

茶入れは京焼・桶谷常一、茶杓は大徳寺黄梅院太玄和尚「一期一会」、茶碗は萩風京焼・陶楽。

 

濃茶は6人分を一度に練ったので大変だったと思います。お客様も慣れないと回すのに時間がかかってしまいがち。お詰めの方が飲みにくくなりますので、なるべく早く回してあげてください。冷めてしまうし、時間がたつと粘りが強くなってしまうので。

 

お詰めさん、美味しく召し上がっていただけたかな。6人は多すぎでしたね、反省。

 

 

お干菓子は先月いただいた寛永堂の月うさぎと黒豆のお菓子。

月うさぎには金の金平糖も混じっていたので、みなさんで1つずつ金の金平糖もとっていただきました。

 

棗は捻菊唐草・魚野自醒、明治生まれの石川県の作家です。

 

会が終わる頃には雨もあがりました。今回もお足元の悪い中おいでいただき、ありがとうございました。

 

2019年10月5日

いつもグループでいらっしゃる方々の会でした。昨年の10月にお約束していたのですが、私が骨折をしてしまい、延期していただきました。

 

その後もなかなか皆さんとのスケジュールが合わず、1年たってしまいました。

 

懲りずに来てくださる皆様に感謝です。

 

前回の1週間後でしたので、道具などほぼ前回通りです。

 

花はシュウメイギク。たくさんあったので嬉しくなって盛りだくさんになってしまいました。もっとすっきりさせれば良かった。

 

今回は皆さんが習っている先生も一緒に来てくださいました。ベテランの先生にはいろいろ心遣いをしていただきました。

 

 

お土産に月うさぎのお菓子をいただきました。かわいいなあ。

2019年9月28日

 

9月末になってもまだまだ残暑が厳しい日が続きましたが、秋風を感じられるように「萬里清風来」の色紙を掛けました。

 

花は一重のトルコキキョウ。

 

今回はKさんが亭主をしてくださいました。炭点前は略しましたので、栗の香合を飾りました。

 

向付はタイのコブ締め、汁はカボチャの生麩、煮物椀はハモの真薯です。

 

 

お客様が5人でしたので、濃茶を2回に分けますか、と尋ねましたら、5人分を練ったことはないけれど、1回で済ませたいということに。やったことがないのを試してみるのもうさぎの会です。亭主しかり、正客しかり。この日の正客も初めての体験でした。

 

 

社中によっては濃茶を練るのは形だけ、というところも少なくないようでした。空の濃茶器でやる真似だけ、または濃茶器の中に薄茶を入れて、お茶を練るかわりに薄茶を点てるというところも。そんなお稽古に逆にびっくりする方も。いろいろなお社中の様子の話も盛り上がりました。

 

初めて5人分の濃茶を練ったご亭主でしたが、とてもきれいに練られていて皆さん美味しくいただいたようです。飲み切った後のお茶も滑らかできれいでした。お茶碗は加藤宇助の伊賀釉。

 

 

主菓子は秋桜、干菓子は松江の季子こよみと香川の和三盆の栗。

 

棗は秋の夜棗。黒塗りの中に光の具合で秋草が浮かびます。錫の夜露がひっそりと光ります。

2019年8月17日

 

今回も12日に続いて茶箱でOさんのご亭主で行いました。

 

猛暑続きの中、遠方からもお越しいただきました。

 

飾り付けはほとんど前回と同じですが、花はクジャクソウです。

 

 

 

今回の亭主は裏千家ですので、最初のお膳を持ち出す時、箸はお膳の右に掛けるそうです。茶道学会は中央に置きます。

 

 

いつも混乱する千鳥の盃。私は後ろでアンチョコを読み上げています。

夏の着物は見た目はみんな涼しそう。

 

 

主菓子は「水月」、干菓子は酒粕の金平糖の他に梅の錦玉糖(暑気はらい)と志なの路(両口屋)。

 

濃茶器は陶芸家山本哲哉の作品を包袱紗で。

 

裏千家流のお客様にちょうど茶箱の点前を習っている方がいて、「蓋の上に拝見品を載せる時に傷がつくからと、先生は四つ折の懐紙を敷くのよ」とちょっと残念そうにおっしゃいました。

 

確かに蓋に蒔絵のあるものもあるし、その上に物をのせるのはどうなのかしら、というのもありますが、茶道学会風に蓋を返して畳に置くというのもどうなんでしょう、と改めて思いました。

 

棗の拝見のときは、蓋はそのままの形で畳に置きます。棗も茶箱同様、表に蒔絵や何らかの意匠があるのが普通ですから。

 

痛し痒しというところなんでしょうか。

  

2019年8月12日

 

連日の猛暑のなか、皆様お着物で来てくださいました。

 

今回はOさんが亭主を引き受けてくださったので、お客様3人とゆったりとした会になりました。

 

 

「言の葉の種やそえけん吹く風の

  声おもしろきわかの浦風」

 

春は懐紙、夏は短冊、秋は一行(墨跡など)、冬は文(手紙や旅日記)が良いそうです。というわけでもありませんが、短冊をかけてみました。大徳寺の大網書。

 

花はエゾギクです。

 

 

 

向付はすだちをきかせたタコのマリネ風、煮物椀は枝豆しん薯、焼き物は生麩の田楽。

焼き物だからゆでたあと焼きましたが、ベタベタしてしまってきれいに盛り付けられませんでした。餅麸というだけあってお餅のようにのびてしまいます。今度は茹でただけにしようと思います。

 

強肴は穴子入りのだし巻き、結び白滝、干し椎茸、インゲンでした。

 

 

主菓子は涼しげな玉すだれ、茶箱の振出しの中には酒粕の金平糖、ほんのり酒粕の味がします。

 

茶道学会には茶箱の濃茶の点前があるので、濃茶だけ私が点てました。

 

 

薄茶は裏千家流の卯の花点前。濃茶も薄茶も平点前のように拝見付きにしました。ただでさえ茶箱の拝見は面倒ですが、あれこれ教え合いながらやってみました。

 

茶道学会では拝見には古袱紗しか使わないので、筅筒などは立てておきその手前に仕覆を置きますが、裏千家では仕覆の拝見が伴う時は使い袱紗を広げて行うので、基本的には筅筒は寝かせるそうです。

 

また拝見品は茶道学会は蓋を裏返してそこに置きますが、裏千家は蓋の上に置くことも大きな違いでした。いろいろ興味深かったです。

 

 

2019年7月20日

この日は久しぶりにお客さま3名とゆったりした席になりました。

久しぶりのお客さまもいらっしゃいましたが、皆さん偶然に歌舞伎やお芝居が大好き。お話がはずみました。

 

軸は前回同様「一年三百六十五日」大徳寺徳禅寺了庵(橘宗葵)書。

花はデルフィニウム、洋花ですが、ふわふわと優しげで涼しげでした。

 

汲出しかわりにブリュッセルの蚤の市で買ったグラスセットを使いました。新しいものだと思いますが、10ユーロと超お買得でした。

 

 

香合は會田富康の銀製鳥香合、主菓子は麩まんじゅう(福久家製)、茶碗は中村康平さんの粉引、干菓子はグレープフルーツの琥珀、京都五山の大文字焼きをかたどった打菓子(時期は過ぎてしまいましたが珍しいと思って)、オレンジピール入りのベルギーチョコです。

薄器は菊桐の吹雪、お茶碗は一閑人の平茶碗でした。

 

2019年7月15日

 

この日はお盆の中日でした。ちょうどハスの蕾があったので飾ってみました。

 

ハスの葉はなかったので、観葉植物の葉です。

 

今年の梅雨は低温続きで、梅雨の晴れ間もなく、涼しすぎるような日が続いていました。それでも着々と時間は流れ、あっという間に今年も半分を過ぎてしまいました。1年365日であることを改めて思って、「一年三百六十五日」に軸をかけました。

中回しは古い暦です。

 

 

向付はイワナのお刺身。魚屋さんにあったので珍しいと思って魚屋さんに伺ってみました。信州での養殖ものなので、寄生虫の心配はなく、信州サーモンについで長野県で売り出し中だそうです。海のない信州でのサーモン?と思いますが、長野県が開発した養殖のマスの一種だそうです。

 

煮物椀は松の実をカッターにかけですりごま状にして、卵豆腐に入れました。焼物はアナゴの白焼き、強肴は擬製豆腐と夏野菜、八寸は枝豆と、6月に行ったオランダで求めた山羊のスモークチーズです。

 

 

 

後座は龍泉窯の水指、京焼平安喜山の茶入れ、茶碗は夜寒焼きの天目と中村康平さんの粉引の重ね茶碗で。茶杓は山崎如悦さんの「万代」です。

 

主菓子は成瓢、干菓子は盛岡の竹芳の「なぎさ」と京都の打ち菓子、それとベルギーの御レンジピール入りのチョコレートでした。

 

今回は裏千家と表千家の方が半々くらいでしたので、双方の違いなどを楽しく教え合いました。

 

終わってからは8月の茶箱の会の打ち合わせ。あれこれ道具を取り合わせて、8月には来られない方も交えての打ち合わせも楽しいものでした。8月にご期待ください。