2022年6月19日
軸は「金烏急いで玉兎速やかに」
日月は急いで過ぎていく、というような意味です。
一年の半分が過ぎようとしていますが、その月日の経つ速さを感じて、この軸をかけました。
お客様からお土産に祇園祭り長刀鉾の色紙をいただきました。八坂神社にしかないものだそうです。 貴重なものをありがとうございます。
白地のところに俳句や禅語を書くそうですが、どなたに書いていただきましょうか。
今年はコロナ後初めて山鉾の巡行があるそうです。昨年は屋台の組み立てのみ行われましたが、たまたま京都にいてそれを見ることができました。釘を使わないそうですが、美しい技術だと思いました。
懐石ですが、向付はイサキ、汁は焼きナスです。煮物椀は水無月のお菓子のように、真薯に小豆をのせて三角形に。三角は氷を表し、小豆は厄除けだそうです。
焼き物はカジキですが色よく焼けず、青味をパラパラ振ってお化粧です。
進鉢はかぼちゃ、長芋、オクラでした。八寸はメヒカリとズッキーニ。大きくて小吸い物椀の蓋にはのらないので、汁椀などの蓋をお借りしました。
炭点前の後、主菓子はネジバナ。
我が家のベランダの植木鉢に、どこからか種が飛んできて花を咲かせています。それを思い出しながら選んだお菓子です。
後座の花はアジサイ。ベランダの鉢のものですが、花がこぢんまりししてちょうどよかったです。
今回の濃茶は、一人ずつ練って差し上げました。
干菓子は鮎のゼリーと豆乳きな粉のクッキー。薄茶はお客様に順番に点てていただきました。
今回はイギリス人と結婚した方、イギリスに25年間住んでいらした方が来られたので、イギリスの話で盛り上がったのではと思いますが、毎回私は水屋で切れ切れにしかお話は分からず残念でした。
先生に関するお悩みやお互いの社中の様子など、お稽古についてのお話も尽きず、終わってからもずいぶん長く皆さんで話されていました。よき出会いのきっかけになれれば幸いです。
2022年5月22日
昨年の秋に来て下さった方が網袋を作って下さいました。大変手間のかかるもののとは知らず、ずうずうしくも気軽に「お願い」と言ってしまいましたが、それでもこころ良く作ってくださいました。ありがとうございます。
袋の中身は瓢ではなくカボチャで、ウズベキスタンで求めたものです。振出になりそう。衣装もそろって出番はいつでしょうか。
亭主をやりたいというお申し出があったので、お願いしました。私も膝を痛めていたので助かりました。
掛物は「一期一会」初めて来て下さった方がおふたりいらしたので、良き出会いを感謝しました。
向付はヒラメのコブ締め、汁はアスパラ、煮物椀はロールキャベツです。アスパラとキャベツの良いものが手に入ったので、春の献立としました。
焼き物はサワラ、進鉢は茄子、カブ、小松菜です。
箸洗いは新生姜、八寸はエビといぶりがっこチーズです。
初炭の香合は亭主がポルトガルのお土産として私に下さった陶器の蓋物です。風炉の季節ですが、ご亭主のご縁で使いました。
主菓子は青梅。
後座の花は梅花ウツギ、濃茶は片口で練って小茶碗に分けました。お茶は京都のお土産の上林の「嘉辰の昔」です。濃茶器は桶谷常一、茶杓はうさぎの会に良く来て下さった方が削って下さった「玉兎」です。コロナになって来ていただけなくなり、残念です。
干菓子はハスの実と柚子琥珀、お客様全員が交代でお茶を点てて下さいました。
和気藹々と楽しんでいただけたら幸いです。
2022年4月10日
2月は前日の雪で翌日の交通機関の予想がつかなかったため、3月は前日になって私が珍しく体調を崩して、直前のキャンセルとなり申し訳ありませんでした。
3カ月ぶりのうさぎの会は、これまで共に旅をしたり山に行ったりした方たちが来てくださいました。
風炉先は鬼の道中図で、共に旅した方々にぴったりと思って選びました。
掛物は「茶は知己に逢いて喫す」の色紙。昨年春に乾山写しの器を使った時、その時いらしたお客様がそれを写真にとって同じような絵柄のお皿を焼いてきてくださいました。おまけにうさぎの絵の帯留めまで。ありがとうございます。
最初の一献はこれもお客様お持たせのスパークリングの清酒。夏日を思わせるような日でしたので、すぐに冷やしてお出ししました。
向付はタイ、汁は菊芋です。今回のお客様はお酒をあまり召し上がらない方が多かったので、久しぶりに小さなお猪口をいろいろ出しました。
煮物椀はアスパラを入れた玉子豆腐、焼物はサーモン、強肴はタケノコ、ゴボウの八幡巻き、のらぼうです。
八寸はそら豆と炙りタコです。お話がとても盛り上がって、千鳥はうやむやに(^-^;
前席が終わった段階ですでに4時間たっていました。
主菓子はなばな、春蘭の絵のお皿があったので、今回は銘々皿に。
最近膝の調子が悪く、立礼の点前を工夫しようと思い、ソファーのクッションを外してその上で点前をしてみました。濃茶の片口の向きは右です。途中で直しました。茶入れは浅井竜介さんの織部、仕服は嘉本ゆり子さんが糸から染め、織り、仕立てたものです。
立礼のこのやり方はイマイチだったので、また工夫が必要です。
初めての方もいらっしゃいましたが、とても盛り上がった会でした。
2022年1月15日
お正月でしたので、掛物は河東碧梧桐の自由律の俳句「双六の下の用ある手紙」という俳句の扇面です。
百人一首の風炉先、苔玉にヤブコウジを花としました。
お茶はなさらない方、お茶を習い始めて半年という意欲的な方もいらして、にぎやかな会になりました。
向付は牡蛎のみぞれ和え、汁は豆腐の柚子胡椒添えです。
煮物椀はレンコン餅、タラの芽を添えて。もう春の訪れを感じます。
焼物はブリの幽庵、強肴はサトイモ、昆布巻き、芽キャベツです。
八寸はオリーブとクリームチーズ、千鳥は形だけなぞってみました。
香合は炭道具を打ち出したもの、由来などは分かりません。
花びら餅をお出しして、前席は終わりました。
濃茶は片口で練って、小茶碗に1人ずつ分ける形で行いました。
薄茶の最後はお客様お2人が点てて下さいました。お茶を始めて半年というお客様も、お点前をしてくださいました。風炉は久しぶりとおっしゃりながら、同じ流儀の方のアドバイスも受けながら、積極的にしてくださったのはうれしいことでした。
さらにうれしいことに、春にいらしたお客様がその時使った乾山写しの菓子器を気に留められて写真を撮って行かれたのですが、その写真を元にご自分で絵付けをして焼いたお皿を見せてくださいました。なおかつうさぎの絵の帯留めも。
毎回、お客様に恵まれていると感謝しています。